”王子ヶ岳”の東端、左の尾根から登っていく。
尾根道は穏やかに登り下りを繰り返し、展望が開けている場所も多い。
岡山県玉野市
瀬戸内の展望を求めて
ホワイトアウトが怖くて元々、冬山(雪山)には行くつもりはなかったので、スタッドレスタイヤもスノーシューも持っていない。 今冬は大雪で、ほとんどの山、道路が積雪してしまい、行くところが無くなってしまった。
積雪が無かろう山を探してみると岡山の瀬戸内側に低山が沢山あることが判った。 しかも瀬戸内の島々の展望が良さそうなので行ってみることにした。
国道に面した渋川港横の駐車場、バス停にもなっている。
駐車場は他に国道430号線沿いに3ヶ所有り。
車を停めているのは大半が釣り人であった。
駐車場から5分程歩いたところ登山口があった。
てなことが書いてある案内板。
番号が打ってあるので楽しみにしていたのだが・・・
雑感
2時間弱で王子ガ岳を終えるが、これ程楽しい山とは思わなかったので儲けた感じがした。 この岩峰にはクライミングをする人も多いらしい。 今日はパラセーリングをしようとしていた人が居たが、準備中だったので飛ぶシーンは見れなかった。
今回のコース図、復路は渋川海岸の国道430号線を歩く。クリックで拡大します。
表示板はAで終わってしまった。
しかも大したことは書いていなかった。
表示の距離を足すと、尾根道は全長2km程となる。
こちらはシリーズから外れた案内板であるが、
草木に埋もれてしまいよく見えなかった。
標高差:230m
登り切ってから下から見えていたピークに行くと瀬戸内の絶景が広がる。
今日は薄曇なので霞みながらであるが四国までばっちり見えている。
王子ガ岳は、児島半島の南端にあり、玉野市と倉敷市の境に位置し瀬戸内海に面している。クリックで拡大します。
登山口と駐車場
渋川港に駐車場があり、少し汚いがトイレもある。 登山口は駐車場から西側に5分程歩いたところに、
大きな表示があるので直ぐに判る。
整備された登山道でどんどん標高を稼いでいく。
ニコニコ岩附近は大岩が点在し、眼下に国道も見えて高度感がたっぷりである。
おじいちゃんの日向ぼっこ岩
話声が聞こえてきたので草木を分け入って行ってみると、展望の良い岩の上で年配者4名がダベっていた。
雨の日でも毎日登っているらしく、天気の良い日はこの岩の上が日向ぼっこに最高らしい。 近くの島の名前、
遠くの四国の屋島、讃岐富士等を教えてもらった。
隣りの岩峰も巨石が積み重なり面白い景観となっている。
何が ”ニコニコ岩”なのか判らなかったが、この岩を見てこれに
間違いないと思った。 確かにおじさんがが笑っている様に見えた。
地震がくれば崩れ落ちそうな巨石群。
霞んではいるが四国の ”讃岐富士”が見えており、四国が
思ったより近かった。 特徴ある山容の屋島も左に見えていた。
山頂直下、崖っぷちに建っている喫茶店、屋上は展望台になっている。
駐車場から1時間05分で ”新割山”(234m)に着く。 王子ヶ岳の
最高峰であるが、山全体を ”王子ヶ岳”、個々のピークには六甲山と同じく、別名が付けられていた。 瀬戸大橋が一望出来る景観は最高であるが、六甲山と同じく車でここまで来れるのは興醒めである。
標高は違うが、日本百名山の ”瑞牆山”を思わす光景であった。
今にも落ちそうな岩の下には石積みの祠がある。
下山
パークセンターの横から急峻な崖を下山するが、登山道が巧妙に綴れ折れに作ってあり、急な部分がまったくない。 両側の奇岩重畳を見ながらの下りは楽しい。
振り返ると234mの低山と思えない様な景観が見て取れる。この周りの、みやま公園にもこの様な奇岩の山が多く点在してた。
ほとんど降り切ったところに修験場を思わす霊場がある。
降り切ってしまうとレストランの敷地内に出てしまい、登山口の表示が何も無く、逆に無用の者立入禁止の表示がある。これでは登山口は判らんぞ。 下りは25分で終える。
国道から見た ”王子ガ岳”の岩峰が、すごい景観となっていた。
下山後は渋川海岸沿いの国道430号線を歩いて車まで帰る。
海岸には投げ釣りをしている人が多い。
『岡山100山』 瀬戸内への展望が良く、奇岩巡りが面白い山。
おうじがたけ
とても標高234mの極低山に思えない岩峰が積み重なっている。
好きな山容であり、これぞ日本の百低山である。